140字の作品集②
「洗い流す」
脱いだ下着から笑い声がしたので洗濯機に放り込んだ。溺れ死ね、もう二度と着けてやるか、と叫ぶドッジボールのような責任転嫁。あなたは今私がどんな格好でお風呂に入っているのかすら想像できないのだ。固めた思いがシャンプーに溶けて流れていく。ボディーソープは目を染めるだけで役に立たない。
「140字の愛」
何にもないけど、涙が出ないから言葉で泣くわ。寂しくって大人ぶって独りになったのだから自業自得ね。不特定多数には届くけど、特定単数には届かないのよ私の言の葉。涙の流し方を教えてくれたら、私はあなたに140字の愛を贈るわ。
「思ってしまうま」
日々割れたiPhoneの画面はそのまんま、放っておくから、ああ、そういう人なのかな、って思ってしまうま。祈りの前座を務める恋愛ちゃんには興味なしですかぁぁ。薬指に無限を分かち合える人に出会ったのね。おめ。
「夢通信」
夢が繋がったのかもしれないと思う朝。私はあなたの連絡先を知ってはいるが、知らないのと対して変わらなかった。体に残る体温が夏夜のものなのか、それともあなたのものなのかすら分からない。もしまた夢が繋がったのなら、今度は連絡をくれるように頼んでみよう。夢通信。