おばけは怖いです(ぴこさんとの文通)
ぴこさん回!
https://note.com/firm_otter5764/n/n292ed017d9e8
ぴこさん
おはようございます。10月25日、土曜日の朝8時です。空は曇っていて、雨が降っているような降っていないような、そんな天気です。最近雨ばかりですね。雨は嫌いです。外は暗いし、濡れるし、何より湿気が嫌です。でも冬の雨は細い針のようにひっそりと降って、なんというか冬の孤独さみたいなものを際立たせてくれるので、少し好きです。ぴこさんは雨の日は好きですか?
そういえば、まだ季節は秋でした。最近寒くてすっかりもう冬が始まったものと勘違いしてしまいます。暑さより寒さの方が私は苦手かもしれません。ぴこさんが暖かい日々を過ごせるよう祈ってます。結びの言葉みたいな書き出しになってしまいました。
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日曜日に書きますと言っていたのですが、明日は予定(日にちを今日と勘違いしていました)があるので、土曜日に書いています。今日はねじの巻かない日にしたいです。
日曜日は巻かないということは、主人公は日曜日以外にはねじを巻いているのでしょうか。
どうなんでしょうね。ねじを巻くという比喩を明確にどういう意味で使っているのかわかりませんが、私はやる気を出さないくらいの感覚でとらえています。なので私は今日はねじを巻かない日にしたいのですが、ちょこちょこやることがあって、どこかのタイミングねじを巻かなければいけないかもしれません。ゼンマイ仕掛けの人形のように、ガタガタ動きます。
私もずっと動き続ける方が楽です。休みの日だろうと朝はきちんと起きるし、夜はきちんと眠ります。でも土日休みと休日が決まっているので、土日は働けません。
ただずっと動き続けるというのは絶えずねじを巻き続けるということ(またねじの比喩……)で、それって不健康だなって思うんですよね。だからどうにかして、ねじを巻かない休日を作りたいなと思っています。なかなか難しいですが。
そういえば、このねじを巻くという比喩は『ねじまき鳥クロニクル』にも出てきます。ねじまき鳥が世界のねじを巻いてるんです。ギィーギィーって。そしてこの話の主人公(30歳くらいの男性)は近所に住む高校生の女の子にねじまき鳥さんって呼ばれています。こうして文章にするとすごい変な話ですね。
『ねじまき鳥クロニクル』を今年の夏くらいに読み返そうとしたのですが、半分くらい読んで止まってしまっています。私も村上春樹を抱えて、雪の降るホテルに籠りたいです。
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理屈では説明できないことを、信じることはありますか?
この質問についてずっと考えていました。私はおばけは怖いですが、信じているかと言われたら信じてはいないんですよね。なんというか、おばけが実際にいようが、いまいが怖いものは怖いと思ってます。なのでぴこさんの「怖い」という感情だけは、どうしても本物だという考えはとても共感できます。ただ理屈とか現実性みたいなものをそこまで重要視していないのかもしれません。
ぴこさんの飼っていた猫のお墓を作った話を聞いて、その猫はいま何をしているんだろうなって変な話ですが思いました。小学生の頃のぴこさんとその幼馴染さんも理屈では説明できないことを、信じていたからお墓を作ったんじゃないかなと思います。私はそういうものを忘れずに生きていきたいとよく思います。
ぴこさんは信じているものってありますか? 話の延長で私は何を信じているのだろう?と考えていました。結果は私は何も信じてはいないのかもしれないと思いました。何かを信じるなんて、私には怖くてできないんです。
以前見た映画のクリスチャンのセリフで印象に残っているものがあります。クリスチャンではない若い主人公に「あなたは信じていないだろうけど、私は信じているのよ」と涙ぐみながらそう言うのです。細かいニュアンスは忘れてしまいましたが、「神を信じてもあなたの置かれている状況は進展しない」「でも私は信じているのだ。あなたは信じていないだろうけど」ここまで直接的ではなかったと思いますがそんな話の流れでした。
映画の主題とは直接関係はないですが、名前を思いだしので紹介しておきます。たしか「セイント・フランシス」です。
信じるということについて考えるとき、私はそのセリフを思いだします。ぴこさんは信じているものはありますか?信じている人はいますか?
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本の紹介ありがとうございます。『夜と霧』はずっといつか読みたいなと思っていたものなので、読む機会ができてうれしいです。『すてきなあなたに』は知らない本でした。『ミトンとふびん』は聞いたことがあって(吉本ばななの作品なんですね)、『薬指の標本』は読んだことがあります。吉本ばななも小川洋子も好きでよく読みます。
なんだか本の趣味が近そうでうれしいです。私に合わせてくれているのかもしれませんが、勝手にすごい親近感を感じてます! 村上春樹は最新作の「街とその不確かな壁」をおすすめしたいなと前回のぴこさんの手紙を読んで思いました。
実は私も本当は、現実にいたくないのです。
という言葉を読んで、ふと思いました。色々と本を押しつけてしまってすみません。いつか思いだしたときに読んでもらえるとうれしいです。
何だか長くなってしまいました。ここから小説の話をしだすと終わらなくなってしまう気がするので、また次の機会にします。ぴこさんの本の話も聞いてみたいです。あんまり日記に書かれているイメージがないので。本じゃなくても、音楽とか、映画、なんでも、好きなものはなんですか? 知っていると思いますが私は小説が好きです。
にこ