日記 韓国
最近、ずっとハン・ガンを読んでる。それ以外を読む必要がないと思えるほどすごい。とりあえず邦訳されてるものは全部読みたいけど本は高い。これまでは図書館でたまたまあったやつを読んできたけど、そろそろきちんと買わなければいけない。
ここ数年は色んな作家の本を読もうと思っていた。でも結局新しく好きになった作家はいただろうか?パッと思いつかない。これまで出版されているものをぜんぶ読もうと思っていたのは村上春樹くらいだった。
死ぬまでにくらいの気分で読んでいったけど、この前たまたまツイッターで回ってきた村上春樹の長編リストがぜんぶ既読だったので驚いた。もう全部読みつくしてしまったのか。
そんななか突如現れた(突如ではない)ハン・ガン。とりあえず当分の生活の中心を彼女の小説にしたいくらいには好き。ハン・ガンについて語りたいけれど、彼女について語れる言葉を私は持っていないので、ぜひ読んでみてほしい。それでいうと私は自分の本当に好きなものについてこれまでも語ってこなかった気がする。
彼女の影響で韓国という国に興味を持ち始めた。これまでの私の韓国のイメージって隣の国というもので、それ以上でも以下でもなかった。アイドルが人気だよね、一人の名前もわからないけど。
韓国は日本と兄弟みたいなイメージがなんとなくあった。日本の方がちょっと年上かなくらい。顔もほとんど見分けがつかないし、似たような文化だろうと勝手に思っていた。実際、小説を読んでいても欧米とかと比べれば親近感がある。でもそれって私の思い込みも大いにあるんだろうと思った。
例えば韓国は宗教(キリスト教)が根づいていたり、あとは小説の脚注レベルの知識だけど日本とは違う変な仕組みがあったりする。そういうものを知って、私は何も知らないんだなあと思った。
また韓国という国の歴史について私は何も知らないことを知った。日本と同じような歴史を歩んできたんだろうなとぼんやり思っていたけど、少し考えればそんなことはないことくらいわかる。さっきチャットGPTに聞いた話だと、日本と韓国とでは民主化した時期が30年くらい違うし、経緯も日本は戦争に負けたからであり、韓国は国民の運動によるものだった。
私の知識不足もあるだろうけど、そんな革命みたいなものって日本じゃ馴染みがないような気がする。そういう歴史的な背景を全く知らずに小説を読んだから、正直驚いた。
韓国文学に関する本を読んでいると「韓国は日本の植民地だった」という一文がさらりと出てくる。知識としては知っていたつもりだった。でも理解していたわけではなく、そう書かれているのを読むまで思いだすこともなかった。
私は何も知らないで生きている。それでいいと思っていたし、いまでもその考えは大きく変わってはいない。私が苦しんでまで知らなければいけないことなんてない。
そういうものって自分の意思だと思う。知りたいか、知りたくないか。
私は私の小さな世界のなかで生きてきたし、やっぱりそれを大きく変える気はない。でもなんというか私のその小さな世界に入ってきたものについては知らなければいけないと思った。それは私の小さな世界に入ってきたものたちへの最低限の礼儀のようなもの。
引き受けなければいけない痛みや苦しみがあるのだろう。それが生きるということなのだと思う。しかしどう引き受けたらいいのだろう。それらからずっと逃げてきたから方法がわからない。