一か月くらい前に友達と花火を見に行った。みんな男。もともと花火には行きたくて、一人で行こうかなと思っていたところに誘いが来たので行った。結論は友達と来るようなところじゃないよな、というのが総意だった。

我々に花火を綺麗だと思う感性が欠けているのか、それともみんな花火を綺麗だと思ってはいないが雰囲気だけ楽しんでいるのかわからない。どちらにしてもおもしろいものではなかった。煩わしい炎色反応って感じ。合間にちょっとだけやってたドローンショーの方がすごかった。

友達同士で来てる人もいたけど、ほとんどがカップルだった気がする。目の前には中学生くらいのカップルがいた。どうやら友達も連れてきてるらしく、その友達がからかったり、ちょっかいを出していた。おいおい友達を連れてくるなよ、と思ったけど気持ちはわからなくもないし、そもそも私はこんな風に上から物を言えるような立場じゃない。

世界は恋愛で溢れていて本当に驚く。みんな恋人やパートナーがいる。そういう事実と出会うたびに、なんだか異世界に迷い込んだみたいな気分になる。みんな魔法でも使っているんじゃないかと思うのだ。そのくらい距離がある。

魔法が使えないように、どこをどうやったら恋愛になるのか全くわからない。普通に生きてたら恋人を一人や二人できるでしょ、という言葉が私には普通に生きてたら魔法のひとつやふたつ使えるでしょに聞こえる。

恋愛なんてしなくても生きていけるとよく言われる。その通りだと思うというか、恋愛をしないと生きていけないという意味がわからない。でも「しなくてもいい」と「できない」「よくわからない」は同じではない。

また恋愛のこと考えてる、恋愛脳なのかな?みたいに自分で気持ち悪いと思うけど、たぶん孤独で不安なのだ。本当に異世界に迷い込んだみたいで。

でもわからないふりをしてるだけでは?とも思う。実際恋愛をどちらかといえば嫌悪してる節もあると思うし、恋愛している自分が受け入れられないから目を逸らしているような気もしている。たぶんまだ精神年齢が幼いのだと思う。人と心の内を共有できるほど大人じゃない。

花火を見たいと思ったのは子供のころにやり残したことを回収したいという思いがあったからだ。花火大会とか夏祭りに行って思いきり楽しむということをやってこなかった子供時代だった。花火なんてくだらない、何が綺麗なのかわからないという態度を取っていた。

嘘をついていたわけじゃないけど、羨ましかったのも事実というか今も羨ましいと思ってる。だから子供のように楽しもうと思ったし、実際それなりに楽しめたと思う。でも近くで見た花火はただのやかましい爆発だし、屋台は目がくらくらするような値段だし、カップルはみんなつまらなそうに見えた。

わかったこともある。ひとつは、花火は遠くから見た方が10倍くらい綺麗だということ。途中で切り上げて帰ったのだけど、帰り道で歩きながら見た花火の方が綺麗だった。やっぱり私はなんでも傍から眺める方が性に合っているらしい。

もうひとつは、光が音よりも速いということ。花火が目の前で爆発してから、明確なタイムラグがあって爆発音が聞こえる。その違和感がすごくて、ほんとうに光って音より速いんだなって実感した。花火なんかよりも、私はそこに感動した。

世界はやっぱりよくわからない。未だに花火をわざわざ見に行く人の気持ちは理解できないし、人付き合いだってもう、わからなすぎて泣きそうになってる。人に期待しないことが私の美徳なのに、相手に何かを求めてしまう。一番になりたいと傲慢さが陰を伸ばしてる。

わからないことはどんどん増える。でもわかるようになったこともある。

ああ、今日はなんだかツイてなくて気分が沈んでる。だから自分の嫌なところが目につくようになる。人に対してちょっぴり攻撃的なことを思ったりしてしまう。よろしくない。よろしくない。でもムッとしたり、イラっとしたり、モヤっとしても、我慢する、忘れる、離れない、という選択肢しかないし、もうほとんど消えている。そんなことがあるたび、ああ、私は関係を大切にしようとしているんだなって思えてうれしい。

なんのはなしだっけ。

マシュマロ


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